3冊買うが、秋吉由美子の話だけになる。

4コマ雑誌を3冊買う。まんがタイムファミリー2009年9月号、まんがライフ2009年9月号、本当にあった愉快な話2009年8月号。
まんがタイムファミリーは作家陣に長期連載が多く、各々の作風も安定しているので、まんがタイムラブリーまんがタイムジャンボみたいな喧騒も無く、凪いでいる状態やなぁと思っていたが、ここにきて、ふじのはるかおおた綾乃が突然それまでの連載を打ち切り、翌月新連載を始めるケースが出てきた。その轍を踏むのかどうかしらんが、秋吉由美子「はるなちゃん参上!」が今月号で突然終了した。
「まつのべっ!」以降の近年の秋吉由美子作品は、1本の4コマ内で完結するスタイルと共に、4コマ全体が1話として繋がっているストーリー4コマのスタイルも用いている。それまで昔ながらの4コマ漫画で地味にやっていたのが、「まつのべっ!」後半でのジェットコースター的なストーリー展開が(引きの連続で読者をついていけなくしていたというのもあるが。)反響を呼び、芳文社も(雑誌の休刊による休載期間も含めて)10年近く連載していたにも拘らず単行本化しなかったこの作品を、漫画が完結して間もなく1冊250ページ強で2巻同時発売という異例の措置をとった(普段は1冊116ページぐらい)。

まつのべっ! 1 (まんがタイムコミックス)

まつのべっ! 1 (まんがタイムコミックス)

まつのべっ! 2 (まんがタイムコミックス)

まつのべっ! 2 (まんがタイムコミックス)

正直、1巻の前半は普通の4コマでこういう分厚い本だと、冗長に感じる。しかし読み返すと、いろいろ伏線を張っていたりするので、我慢して読もう。主人公の保育士が幼なじみと出会う瞬間から、一気にギアはトップになり、読者を置いてけぼりにするまで加速していくから。
「まつのべっ!」があたったおかげか、以降はストーリー寄りの4コマも描き出し、まんがライフで連載している「チェンジアップ!」やまんがタイムスペシャルで連載している「なでしこ3on3」に繋がる。
来月号にはクレジットされていないが、元々安定供給できる作者だし、前述のふじのはるかおおた綾乃以上に長期にわたってまんがタイムファミリーを牽引してきたのだから、新たなキャラクターを携えて仕切りなおすかもしれない。そしてそれがストーリー4コマになるかもしれない。かもしれないばかりで申し訳ない。
関係ないが、最近ふじのはるかは女性を色っぽく描く様になったなぁと思ったりする。