先達になって初めての西国。
猛暑も落ち着き、ご朱印集めには最適な季節になってきた。紅葉にはまだ早いが、久しぶりにやるとしよう。先達になってから西国巡礼していないな。一番最初に思い浮かんだ、勝尾寺に行ってみますか。
- 勝尾寺:神仏霊場巡拝の道・第六十五番(大阪二十四番)札所ならびに西国三十三箇所・第二十三番札所。「かつおじ」とよく呼ばれるが、「かつおうじ」と読むのが正しい。山号は「応頂山」で、本尊は十一面千手観音。
名前の由来は、元は弥勒寺だったが、清和天皇の病気治癒を祈祷したところ、病が治ったことから、天皇より「勝王寺」の寺号を賜れたのだ。が、「いやいやいやいやいや、そんなのおこがましいッス!」と畏れて、「勝尾寺」になったという。こんな軽いノリじゃねぇだろうが、わかりやすく書いた。
さて、先達になったというわけで、首から袈裟を下げ、与えられた鞄にいままでのご朱印帳、笈摺、巻物形のご朱印帳、神仏霊場のご朱印帳を入れて、いざ参らん。
入り口の石碑。それだけ。空が青いねぇ。
花の茶屋を抜けてすぐの山門前にあるお迎え地蔵。
山門。1603年(慶長8年)豊臣秀頼により再建され、平成8年修復終了とのこと。しかしビックリするほどの快晴だな。
山門を抜けたあとに広がる池。わざとらしい水煙が悪趣味さを際立たせる(爆)。
さらに足を進めると、階段が。春は石楠花、秋は紅葉で覆われる写真家絶好のスポットだが、この時期では別段面白くもない(笑)。
階段を抜けると広がるは、多宝塔と池。多宝塔には、五智如来(大日如来を中心に、北から時計回りに不空成就如来、阿閦如来、宝生如来、阿弥陀如来と囲む)が納められている。実は近くで撮ろうと思ったが、上手く行かなかったのでボツ。
池の真ん中に建てられた聖観音像。「明治中興記念碑」と彫られているが、詳細はわからん。
その池の横にある、一願不動尊。
再び参道。秋には紅葉で(ry。ここを過ぎれば、本堂は近い。
階段を登りきったら建っている勝ちダルマ奉納棚。願掛けをして見事に成就し、両眼に瞳を描かれたダルマがこれでもかと埋め尽くされている。同じタイプのダルマばかりだが、勝尾寺で買ったダルマしかこの棚に納められないってか!?
ダルマ棚を過ぎたら、厄祓い三宝荒神社。日本で最初の荒神さんを祀った神社だと言う。
荒神社を過ぎると、階段がある。登ったところにあるのが、経堂。頼朝堂とも呼ばれている。実は源平合戦のあおりを食らって勝尾寺は焼失してしまうのだが、源頼朝の命で見事に再建したという歴史がある。なので、源頼朝を祀っているが、現在は改装中でかくのごとき状態。
薬師堂。鎌倉初期に建てられた、勝尾寺内では最も古い建物。
その隣にある閻魔堂。この先には文殊堂や六角堂があるというが、なーんにも案内がなかったので、知ったのが帰ってからであった。
階段降りて左手にある、鎮守社。何が祀られているかこのときわからんかったが、調べたところ、諏訪明神、八幡宮、金剛明王が祀られているという。
開山堂。この寺の開基である開成皇子、善仲、善算が祀られている。
水掛観音堂。水子供養の看板の文章が怖いが泣かせてくれる。
大師堂。ここで四国八十八個所のお砂踏みが出来るぞ。
さて、ようやく本堂だ!しかし俺はここでポカミスをかます。勤行次第を忘れてしまったのだ!これでは般若心経や観音経が唱えられない!幸い、厄除けのお勤めを行っていたので、それに乗じて般若心経を唱えることが出来たが。あと、このあとご朱印をもらったのだが、先達だからといって特に何もなかったことだけ伝えておく(笑)。
本堂を過ぎたらある不動堂。しばらく坂を下ると、また上り坂が見えた。二階堂へ向かう道だ。
二階堂へ向かう道すがらにあるお社。何が祀ってあるのか不明。
ここが二階堂。祀られているのは浄土真宗の開祖であるを法然上人であるが、当時は既存の宗教団体から迫害を受けてて、挙句の果てに讃岐に島流しにされてしまう。その後、多くの支持者の協力もあって10ヶ月ほどで流刑は解かれたけれど、すぐに都に入れずこの二階堂に4年近く滞在していた(都に入れたのはなくなる2ヶ月前だった)。詳細はwikipedia:法然やwikipedia:承元の法難を見てくれ。しかし、なんで真言宗の勝尾寺が法然上人を受け入れたかの経緯については書かれていない…。多分、この寺の開基である善仲と善算が藤原家の人間で、そして法然に帰依してて、流刑短縮に尽力した九条兼実も藤原家だから、そういうつながりがあったのだろう。
再び池に戻り、弁天堂もカメラに納めておく。
ふぃー。これで巡礼終了。駐車場へ帰ってきたら、車の下に緑色の液体が!また、クーラントがあふれている…。ラジエーターキャップ換えたばかりだぞ…。山を下ってすぐにスズキのディーラーがあったのでその旨を伝えたら、サーモスタットケースだろねと。とりあえず水を足して、三田のスズキのディーラーに持ち込み、エブリイは入院することとあいなった…トホホ…。