そして満願へ
あと3箇所で満願になる。俺的には難所である、第三十番札所の竹生島宝厳寺に向かう。朝6時30分に家を出、舞鶴若狭道経由で、近江今津港に着いたのが9時。竹生島行きの第一便を待っているところであった。
そう、ここは舟しか交通手段がない。公共交通機関をつかわなあかんので、かなりのハイペースで廻ってきた俺にはある意味難所なのである。
しかもここに来て気付いた事が…デジカメ忘れたのである…。なので、せっかくの満願なのに、携帯カメラを用いるしかないという…アホだ。
快晴の琵琶湖はどこまでも蒼い…。20分ほど舟に揺られていると、竹生島だ。ニュースでカワウが大量発生して、木々を枯らしていると聞いていたが…
あまりの凄まじい光景に、黒尽くめの少女がたたずんだら絵になりそうだとおもったり…あ、北側は立ち入り禁止ですのであしからず。などとアホなこと考えたりして竹生島に入港する。
境内の急な坂を登ると、瑞祥水なる井戸がある。
先のカワウ被害で、湧き水が枯れてしまい、ここに井戸を掘れというお告げがあったという。真偽の程はさておき、水は上手い。
- 宝厳寺:西国三十三箇所・第三十番札所ならびに神仏霊場巡拝の道・第百三十八番(滋賀六番)札所。正式名称は「巌金山(がんこんさん)宝厳寺(ほうごんじ)」。
ご本尊は弁才天だが、札所本尊は千手観音。大きい画像は上が観音堂と唐門、下が本堂である。宝物殿のほうに弁才天像が安置されておるのだが…皆がイメージする弁財天…羽衣をまとった美女が琵琶を弾いている…とは程遠い。なんつーか、ハリセンボンのデブの方がめがねを取って、腕が8本になって胡坐をかいている…のである。あまりにそのままやな。これが本来の弁財天だったそうで。
観音堂から、舟廊下を通って、都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)に参拝。
- 竹生島神社:都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)が正式名称だが、サイトは竹生島神社と表記されている。祀られているのは、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと。弁財天)、宇賀福神(うがふくじん)、浅井比売命(あざいひめのみこと。産土神)、龍神(りゅうじん)。ここの名物はかわらけ投げ。琵琶湖に面した竜神拝所に向かって願掛けをしたかわらけを投げるのだ。鳥居をくぐれば願いが叶うというのでやってみたが…
…かわらけは大きくスライダーを描き、手前の崖に落ちていった…2枚とも。
後におったババァ、笑いすぎやぞ…。
2時間近く滞在して、もうすぐ帰りの船が来る時間だ。船着場へ急ぐ。ちと小腹がすいたので、売店でおでんを買って(これもひとつの経済貢献。)船の中で食う。味が薄いなぁ。うちで作るおでんは関東煮だからなぁ。
帰港後、観音正寺に向かう。カーナビは国道161号線回りを勧める。大津市回るのなら渋滞しそうやな…よし、木之本まわりで高速乗ってみるか。…木之本インター手前で渋滞にはまる…結局カーナビが勧めたコースと大して時間かわらねぇ…。まぁ、とにかく、観音正寺についたのだ。
- 観音正寺:西国三十三箇所・第三十二番札所ならびに神仏霊場巡拝の道・第百三十九番(滋賀七番)札所。正式名称は「繖山(きぬがさやま)観音正寺」。
本尊は千手観音。実は平成5年に本堂が本尊もろとも消失してしまったという(消火設備の不備が招いたということから、現在はきちんと水が引かれているそうな)。平成16年に再建されたので、異様にピッカピカである。しかし、燃えたり崩れたりと西国三十三箇所霊場には災難が付き纏うなぁ。や、もう3時前だ!早く最後の札所である長命寺に行かないと、日が暮れてしまう。いそいで観音正寺をあとにし、長命寺へ向かう。
- 長命寺(オフィシャルサイトがないので、Wikipedia:長命寺参照):西国三十三箇所・第三十一番札所ならびに神仏霊場巡拝の道・第百四十三番(滋賀十一番)札所。正式名称は「姨綺耶山(いきやさん)長命寺」。
本尊は千手十一面聖観世音菩薩三尊一体。つまり千手観音、十一面観音、聖観音の三体が奉られているのだ。こりゃありがてぇ。
さぁ、納経所に向かって、ご朱印を押してもらおう。右上に「西国丗一番」とかかれた印、真ん中に凡字が書かれた印(調べたら阿弥陀如来だった)、左下に「姨綺耶山長命寺之印」と書かれた印が押され、墨でその上を覆うように「参拝」「千手大悲殿」「長命寺」と書かれた…。
これにて満願が達成された!満願の旨を伝えて、満願達成の印を押してもらう…が、あんまり感慨深くない…あまりにありえないスピード(丁度3ヶ月!実質参拝期間は11日!)でご朱印集めをしたために、後半は単なるご朱印を集めるという「作業」になってしまった。般若心経や観音経が書かれた勤行次第を手に入れたが、結局一度も開かなかった。いや、持っていくのすら忘れてしまったのだ。これではいけないと反省した。
えぇ、2巡目、やっちゃいますよ。
今度は以下のルールを設ける。
一巡目はスピード命だったので、今度はじっくりと攻めていくとします。